出題例 アレルギー児童等への対応の取り組みに関する次の記述のうち、適切でないものはいくつあるか。
ア 食物アレルギーの場合、学校行事など集団生活の食事の際に対象の児童等の食事制限をする必要はあるが、特別扱いすることで逆に心理的負担を増大させたり、他の児童等からいじめにあったりすることのないよう、きめ細かい配慮が必要である。
イ 教職員など園・学校関係者等はもちろんのこと、食物アレルギーについて、クラス全員が十分理解し協力することが望まれる。
ウ 児童等の身体・精神の発達には個人差もあり、対象の年齢によっては理解力や実践力に違いがみられるうえ、家庭環境も異なるため十分な教育的配慮を行うことが重要となる。
エ 子どもが小学生くらいになったとしても、判断能力が十分とはいえないことから、保護者が子ども自身のアレルギーについて教えたり、自分でできるケアを指示したりすることは避けるべきである。
1.なし
2.1つ
3.2つ
4.3つ
正解 2
ア 適切 本記述のとおりである。
イ 適切 本記述のとおりである。
ウ 適切 本記述のとおりである。
エ 不適切 子どもが小学生くらいになったら、保護者が子ども自身のアレルギーについて少しずつ教え、自分でできるケアを増やしていき、自分で治療に取り組むという自覚を養っていくことも必要となる。
以上から、不適切であるものはエの1つであり、本問の正解肢は2となる。
出題例 喘息を患っている児童等の発作に関し、最も不適切なものはどれか。
1.発作予防のため、教室では、黒板のチョークの粉が飛んでこない席に座らせる。
2.水泳は運動誘発喘息の心配が高いため、控えさせる。
3.学校行事に関し、飯ごう炊飯、キャンプファイアー等の煙を吸い込ませないようにする。
4.ピークフロー値により呼吸機能の低下がみられる場合は、運動を控える。
1.なし
2.1つ
3.2つ
4.3つ
正解 2
適切 本肢の通り。
2.最も不適切 水泳は、他の運動に比べて運動誘発喘息の心配が少ない。
3.適切 本肢の通り。
4.適切 本肢の通り。ピークフロー値とは、喘息の状態を管理する指標である。これにより呼吸機能の低下がみられる場合は、運動を控えることが必要である。
出題例 食物アレルギーの児童等に対する給食での対応に関し、次の記述の( )内に入る最も適切なものはどれか。
「対応は、詳細な献立表対応、弁当対応、除去食対応、代替食対応の4つに大別される。これらのうち( a )および( b )がアレルギー食対応といわれ、給食における食物アレルギー対応の望ましい形といわれている。」
1. | a 献立表対応 | b 弁当対応 |
2. | a 弁当対応 | b 除去食対応 |
3. | a 除去食対応 | b 代替食対応 |
4. | a 代替食対応 | b 献立表対応 |
正解 3
詳細な献立表対応 (レベル1) | すべての対応の基本になる。給食の原材料を詳細に記載した献立表を事前に保護者と担任に知らせる。 |
弁当対応 (レベル2) | 給食をまったく食べない完全弁当持参と普段、除去食や代替食対応をしている中で、除去が困難で、対応が難しい料理において弁当を持参させる、一部弁当持参がある。 |
除去食対応 (レベル3) | 申請のあった原因食品を除いた給食を提供する |
代替食対応 (レベル4) | 申請のあった原因食品を除き、それを補う食品に代えた給食を提供する。 |
これらのうち除去食対応(レベル3)および代替食対応(レベル4)がアレルギー食対応といわれ、給食における食物アレルギー対応の望ましい形とされる。
出題例 アトピー性皮膚炎の治療に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
1.外用療法として、ステロイド軟膏や保湿剤を用いる治療がある。
2.内服療法として、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬などの飲み薬を用いる治療がある。
3.ステロイド剤は、副腎皮質ホルモンの働きを利用した薬で、内服薬と外用薬の2種類があるが、症状を改善させる優れた治療薬であるので、できるだけ頻繁に使用した方がよい。
4.薬に頼るだけでなく、普段のスキンケアや生活スタイルの改善、運動や心の持ち方の調整などにより、心身のバランスを保ち、治療薬は必要最小限ですむように努めることが必要である。
正解 3
1.適切 本肢の通りである。
2.適切 本肢の通りである。
3.最も不適切 ステロイド剤は、副腎皮質ホルモンの働きを利用した薬で、内服薬と外用薬の2種類がある。ステロイド剤は、適切な方法で使用すれば優れた治療薬だが、使い方によっては様々な副作用や症状悪化の危険性もある。そのため、できるだけ頻繁に使えばよいというものではなく、医師に相談して状態を把握してもらったうえで、使用の判断をしていくことが大切である。
4.適切 本肢の通りである。
出題例 気管支喘息に関する次の文章の( )内に入る語句として、最も適切なものを組み合わせたものはどれか。
「喘息には乳幼児期、小児期に発症するいわゆる小児気管支喘息と成人気管支喘息がある。小児気管支喘息の多くは、アレルゲンが特定できる( a )といわれる。他方、成人気管支喘息の場合、アレルゲンが特定できない( b )が小児気管支喘息と比べて多いのが特徴である。」
1. | a 非アトピー型 | b アトピー型 |
2. | a 即時型 | b 遅延型 |
3. | a アトピー型 | b 非アトピー型 |
4. | a 遅延型 | b 即時型 |
正解 3
喘息には乳幼児期、小児期に発症するいわゆる小児気管支喘息と成人気管支喘息がある。小児気管支喘息の多くは、アレルゲンが特定できる「アトピー型」といわれる。成人気管支喘息には、成人になって初めて発症する場合と、小児期の喘息が再び発症する場合がある。そして、成人気管支喘息の場合、アレルゲンが特定できない「非アトピー型」が小児気管支喘息と比べて多いのも特徴である。
出題例 食物アレルギーの原因食品を割合の多い順から並べたものとして、最も適切なものは次のうちどれか。
1.鶏卵、牛乳、小麦
2.牛乳、大豆、鶏卵
3.鶏卵、牛乳、大豆
4.鶏卵、甲殻類、牛乳
正解 1
食物アレルギーの原因食品の内訳(対象は食物摂取後60分以内に症状が出現し、かつ医療機関を受診した患者)を多い順から並べると、下記表のようになる。
出題例 食物アレルギーにおける各種の検査とその内容に関する下表のうち、検査と内容の組み合わせが最も適切なものはどれか。
1. | 血液検査 | 原因と疑われた食物を摂取して症状が出現するかどうかを調べ、除去を続ける必要があるのかを調べる検査である。/td> |
2. | 食物経口負荷試験 | アレルギーを起こしていると考えられる食物を約1~2週間完全除去し、症状が改善するかどうかを調べる検査である。 |
3. | 食物除去試験 | 原因物質に対するIgE抗体の量を調べる検査である。 |
4. | 皮膚テスト | アレルゲンエキスを体表に滴下し、その部位を専用の針で刺し、アレルゲンを皮内に吸収させ反応を観察する検査である。 |
正解 4
1.不適切 食物アレルギーにおける血液検査とは、原因物質に対するIgE抗体の量を調べる検査である。
2.不適切 食物経口負荷試験とは、原因と疑われた食物を摂取して症状が出現するかどうかを調べ、除去を続ける必要があるのかを調べる検査である。
3.不適切 食物除去試験とは、アレルギーを起こしていると考えられる食物を約1~2週間完全除去し、症状が改善するかどうかを調べる検査である。
4.最も適切 本組み合わせの通りである。
出題例 次の記述の( )内に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
「人においては、室内塵1g中Der1が( a )μg 以上でダニアレルゲン感作の危険性があり、( b )μg を超えると喘息発作を誘発する危険性があるとされている。」
1. | a 2 | b 10 |
2. | a 10 | b 100 |
3. | a 20 | b 200 |
4. | a 100 | b 1,000 |
正解 1
人においては、室内塵1g中Der1が「2μg 以上」でダニアレルゲン感作の危険性があり、「10μg を超える」と喘息発作を誘発する危険性があるとされている。